医学と命と!

現代医学の矛盾!

現代医学は、物理学を土台として成り立っています。そのために、治療方法は、原則的に物理療法のみです。ここでの物理療法とは、投薬、手術、放射線治療をいいます。欧米においてはこれらの治療方法にカウンセリングを加えますが、我が国ではカウンセリングは医師の治療の補完としても殆ど利用されていません。カウンセリングの専門家として、公認心理師制度(下記参照)がありますが、治療を行うことはできないのです。このように、我が国の現代医療は、物理療法のみで人を物質として扱う治療方法なのです。

どうしてそのようになるかと疑問を抱かれるでしょうが、二つ理由が有ると考えます。一つに、物理学では命の存在を認めていません。命の存在を認めれば物理学が根底から覆されるからです。命の存在を認めない物理学を土台にした現代医学により私たちは治療を受けます。医学は、命を守ることではなく肉体を守ることなのです。大変な矛盾の中に現代医学が存在し、そのために真に人にやさしい医療は遠のくのです。

二つ目の理由として宗教の不存在です。欧米或いは他の世界の多くの国々には宗教があります。その宗教が、物理を中心とする医学の矛盾の調整をします。しかし、我が国は世界に類のない無神論を是とする国です。そのために、物理療法中心の医療の矛盾が臨床現場にも表れ、患者の命を軽んずる傾向が出てしまいます。特に高齢化が進み、緊急医療で病院に搬送されると高齢者は二の次になり、手術のできる機会を待つ救急医は嫌な顔をして高齢者に帰宅を促します。「高齢ですから、病院でも自宅でも治療方法は同じです」と。命の大切さを知る医師であれば高齢者の命も若い人の命も、命に軽重はありません。しかし、救急医は手術の経験を積みたいがために夜勤を行い待機するのです。そこには、命を救うことの素晴らしさより、手術の経験を積みたい若い医師が待機するのです。その医師は勿論宗教を持っていないのです。

医療の矛盾を作りあげるこれらの二つ原因は、戦後の我が国の教育の過ちにあると考えます。戦後教育はGHQにより作りあげられ、神道に翻弄され軍国主義が戦争に向かわせたと誤った教育をされた結果だと考えられます。そのために日本人は必要以上に宗教を嫌うようになってしまったのです。現在の宗教は、人が幸せになるためのツールとしてとても良いものがあると思うのです。人の体は、心の持ち方精神状態により肉体の疾病も悪化したり改善に向かったりします。そんな体の状態の時に宗教は患者にも医療人にも助けになることが多いのです。もちろん、物理的療法を否定するものではありません。ただ、それだけに頼り、治療方法も物理療法しかない我が国の医療に警鐘を鳴らしたいのです。科学が進み宗教に頼らず人類が幸せになれる日が来ることを望みますが、人の命の存在を否定する医療、医学では悲し過ぎると思うのです。

 

(参考1)
公認心理師の業務は、公認心理師法第二条に「一 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。二 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。三 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。四 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。」と定められています。

(参考2)
※宗教の怖さも知って下さい。全ての宗教が良いわけではありません。特に注意を要する団体もありますが、下記の条件に当てはまる団体は一応は良いと思います。
1 宗教法人であるか。
2 歴史があるか。
3 金銭や時間(会合への強要)を求められないか。
4 宗教を守るために人の命を蔑ろにしていないか。
5 宗教活動より、人の命や生活が一番大切にしているか。